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節水装置(節水器)にはどんな種類がある?メンテの必要性まで徹底解説!

目次

節水装置には、蛇口に取り付けるタイプやシャワーヘッド型、配管に設置するバルブ型まで、さまざまな種類があります。それぞれ節水効果や設置方法、使用感、メンテナンスの手間が異なるため、施設の用途や規模に合った選定が欠かせません。

本記事では、主要な節水装置のタイプ別特徴と注意点、導入後のメンテナンスの重要性までを解説。初めての導入を検討する方に向けて、現場に合う装置選びと失敗しない運用のヒントをまとめています。

「蛇口取り付け型」節水機器

既存の蛇口にそのまま取り付けられるタイプの節水装置です。節水コマやアダプター型などの種類があり、導入のハードルが低いことから多くの施設で使われています。

「節水コマ」は、ハンドル式の蛇口の内部に入れて、水の出る量を物理的に制限する節水装置です。取り付けもスパナ一本で済みます。自治体が無料で配布していることもあるため、コストをかけずに試してみたい方にもおすすめです。ただし、レバー式の蛇口には取り付けられない点に注意が必要です。

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より汎用性の高いのは「アダプター型」。蛇口の先端部に取り付けるもので、レバー式混合水栓にも対応しています。

アースアンドウォーターが提供している「エコタッチ」は、水流に空気を取り込む構造で、水の勢いを落とさずに最大90%の節水を可能にしています。用途に応じて9段階の吐水量調整ができるため、無理なく、しかし確実に水道代を抑えたいという施設にとっては、最初の一歩として選びやすい装置といえるでしょう。

※参照元:アースアンドウォーター公式HP(https://e-water.co.jp/products.html)

自動水栓

センサーが手や物の動きを感知して自動で水を出し止めする節水装置です。手をかざすだけで水が出るため、無駄な水の流しっぱなしを防止でき、節水効果が高いのが特徴です。公共施設や病院、飲食店など人の出入りが多い場所でよく採用されています。

ただし、センサー部やバルブ内部に汚れやカルキがたまると動作不良を起こすことがあるため、定期的な清掃や点検が欠かせません。特にセンサー部分は清潔に保つことが重要で、故障を防ぎ長期間の使用を可能にします。

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節湯水栓

使用する水の量を減らしつつ、お湯の使用効率も向上させる水栓のことです。内部に流量を制御する機構が組み込まれており、無駄な水やお湯の使用を抑えながら快適な使用感を保ちます。一般家庭から施設まで幅広く利用されており、給湯エネルギーの削減にもつながるため経済的です。

メンテナンスでは、内部の流量調整部品にカルキやゴミがたまると性能が落ちるため、定期的な分解清掃やフィルターのチェックが推奨されます。長く快適に使うためには、適切なメンテナンスが欠かせません。

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「ホース取り付け型」節水機器

厨房や清掃現場、工場などで使われている散水ホースの先端に取り付けるタイプの節水装置です。蛇口取り付け型と同様に、工事や大がかりな設備の入れ替えは必要ありません

水量を減らしても汚れが落ちにくくなることがないため、日々の業務に支障をきたさず節水できる点が評価されています。たとえば、水の使用量を10Lから1.8Lに減らしても、汚れの落ち方はほとんど変わらないという結果もあります。

また、ホース取り付け型の節水装置には「出しっぱなしを防ぐ」仕組みも。レバーやトリガーで水のオンオフが手元で操作でき、噴射の角度や強さも自由に変えられるため、効率的に水が使えます。

導入コストが大きくかからず、目に見える水量削減ができるのがホース取り付け型節水装置の魅力。水をたくさん使う現場で、無理のない節水対策を導入したいという施設におすすめです。

「シャワーヘッド型」節水機器

シャワーをよく使う施設で取り入れやすいのは、シャワーヘッド型の節水装置です。取り付けるだけで水の量を減らせるうえに、使い心地はこれまでとほとんど変わりません。

たとえば、シャワー用節水装置「エアタス」は、シャワーホースの根元に取り付けるタイプ。空気を混ぜながら水を出すため、「水圧が弱い」と感じやすい建物の上の階でも快適に使える仕組みを取り入れています。

また、アースアンドウォーターでは、シャワーヘッドに残った水を年1回抜き取り、必要に応じて洗浄済みの部品と交換するサービスも実施。医療や介護の現場などで「衛生面が気になる」という方は、ぜひメンテナンスサポートも併せてご活用ください。

節水シャワーヘッドについて
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「バルブ型」節水機器

施設全体で水の使いすぎを防ぐには、「バルブ型」が向いています。バルブ型は、配管に直接バルブを取り付けることで、水の流れや水圧を調整するための節水機器です。

たとえば、ビルや大きな施設の給水ラインに「減圧バルブ」を設置すれば、水の勢いを必要以上に強くしすぎないよう自動で調整できます。使う人が意識しなくても節水につながるというのが、バルブ型のメリットです。

バルブ型の節水装置は、施設全体の水の使い方に関わる大切な設備なので、設置や調整は専門業者に任せるのが一般的です。

節水装置は「つけて終わり」ではない

節水効果を長持ちさせるには、取り付けたあとの管理が欠かせません。何もしないまま使い続けると、水の出方が変わったり、節水の効果そのものが薄れてしまうことがあります。

たとえば、水垢やゴミの蓄積で水流が弱くなるケースもありますが、パッキンや部品の交換、定期的な洗浄を行えば防げます。節水効果を安定させるためには、点検や清掃が大切であり、定期メンテナンスまで実施してくれる節水システムを選ぶのが良いでしょう。